ただの営業ではなかった
一口に営業と言っても、法人相手のものと、個人を対象にしたものとがある
この会社の営業は後者のもので、しかもアポ無しで他人の家に訪問する、いわゆる訪問販売であった
「アポ無しで」と言うより、私自身が契約を取るためのアポインターとして雇われたのだった
当時は若かったから、訪問販売と言えば化粧品なんかしか頭に浮かんでいなかった私であったが、
まさか、住宅資材の外壁を訪問販売するなんて…
「そんな事がこの世の中で可能なのか?」
「家の壁をリフォームするとかっていうのは工務店の仕事じゃないのか?」
「壁を訪問販売するって一体どういう事なんだよ…」
営業の経験なんてまるで無い俺に出来るのか…
考えれば考えるほど、不安で押し潰れてしまいそうだ…
しかし、この会社は見た感じ、ちゃんと成立はしていて、従業員も営業員だけでも30人くらいはいる
この会社の先輩達に仕事と教えてもらったら俺も何とかやっていけるかもな…
何事もやってみなきゃ分からないしな!
ってな具合で
とりあえず、この会社の仕事をしてみることにしたのでした
1999年11月頃のハナシ
つづく⁈